『追光者 Pulse HK News』が2026年5月18日夜に配信したニュース番組【焦點22:30】です。
当日の香港、中台関係、国際社会における主要ニュースのまとめと、香港の財政に関する経済評論で構成されています。主な内容は以下の通りです。
1. 住宅団地の大規模修繕工事における談合調査と黒社会の関与
- ニュース背景: 過去に起きた黄埔花園(ワンポアガーデン)の大火災と修繕工事を巡る談合疑惑について、警察と監警会(警察苦情処理委員会)が独立調査委員会に3つの調査報告書を提出しました。
- 主な内容: 報告書は大規模修繕の談合に黒社会(暴力団組織)が関与していたことを認めたものの、「黒社会が談合を主導している」という世間の見方は正確ではないと指摘しました。実際には、弁護士、元法執行官、物件管理会社、一部の管理組合メンバーなどの「専門家」で構成された巨大で組織的なグループが裏で利権を握っており、黒社会は脅迫や他の業者を排除するための「実行犯(ボディーガード役)」として利用されていたと分析しています。
2. 理工大学(理大)包囲戦事件の裁判進展
- 2019年の理工大学衝突事件に関連し、警察が近年逮捕・起訴した男性5人のうち、4人が区域法院(地裁)で暴動罪を認めました。被告には事件当時21歳未満だった若者や、元中学教師が含まれています。判決は6月8日に言い渡される予定で、被告らは引き続き勾留されます。
3. 元警察総督察(警部)の収賄事件、罪を認める
- かつて警察の「期待の星」と評されていた総督察が、商人から100万香港ドル(約2,000万円)以上の現金や贈り物を受け取り、警察の内部調査資料を漏洩していた事件の裁判が行われました。被告は東区裁判法院(簡易裁判所)で公職身分を利用した不正行為や収賄など4つの罪を認め、5月26日の判決言い渡しまで勾留が継続されます。なお、同席していた妻への起訴は取り下げられました。
4. ロンドン経貿弁公室の制服間諜(スパイ)事件と英国の刑務所状況
- 香港駐ロンドン経済貿易弁公室を巡るスパイ容疑事件で、起訴された2人の被告(袁松彪、衛志梁)が英国の裁判所にビデオリンクを通じて出席しました。2人は現在、英メディアから「英国のグアンタナモ」と呼ばれる、ロンドン南東部の厳重警戒刑務所(ベルマーシュ刑務所 Belmarsh Prison)に収監されています。
- また、番組の独自調査により、事件に関与したとされる元朗(ユンロン)背景を持つ「師匠」と呼ばれる人物の商業帝国が、飲食、警備、建設など多岐にわたっていることが紹介されました。
5. 性的マイノリティのイベント「Pink Dot」、2年連続で会場をキャンセルされる
- 来月、大手商業施設デベロッパー「領展(リンクリート)」の商業施設で開催予定だった、LGBTQ+フレンドリーイベント「Pink Dot(粉紅同盟)」が、直前になって領展側から「ライセンスや公共の安全上の問題」を理由に会場の使用申請を却下されました。主催者は時間が足りないため、一般客を集める屋外イベントを断念し、無観客のオンラインコンサートへの変更を余儀なくされました。同イベントが直前に会場をキャンセルされるのは2年連続です。
6. 川普(トランプ)氏の台湾発言を巡る中台の政治的論争
- 米国のトランプ大統領がインタビューで台湾問題に触れ、「台湾が独立を求めることは望まない、それは非常に危険(It’s risky)なことだ」と述べ、情勢の沈静化を求めました。
- この発言を巡り、台湾では民進党(頼清徳 氏)と国民党の間で激しい論戦が勃発。頼清徳氏が「中華民国と中華人民共和国は互いに隷属しない」と強調したのに対し、国民党側は「大陸を外国とみなすなら、陸委会(大陸委員会)を廃止して外交部に統合すべきだ」と反論しました。
- また、台湾海峡南西の空域で、米軍と中国軍の航空機が無線を通じて激しい警告の応酬を行った音声も紹介されました。
7. 時事経済評論:IMFによる香港財政報告書への見解
- 国際通貨基金(IMF)が5月15日に発表した、香港に関する「第4条条項協議報告書」についての評論です。
- 肯定的な評価: IMFは香港の「スーパーコネクター(仲介者)」としての役割を評価し、経済が持続的に回復している(2026年第1四半期の投資実質GDP成長率は5.9%に達する見込み)と指摘しました。
- コメンテーターの批判的視点: 報告書は香港経済を絶賛しているものの、香港政府はなぜかこの結果を非常に低調に扱っています。IMFは報告書の中で香港政府の財政持続可能性に懸念を示していますが、その解決策として「節流(支出削減)」ではなく、「物品税(消費税)」の導入という「開源(増税)」を提案しています。コメンテーターはこれに対し、「増税は一般市民の負担を増やし、ヨーロッパのような高福祉・高税金による政府の低効率化を招くだけだ。政府の支出そのものを削るべきだ」と強く批判しています。

